11/26のアルビレックス新潟戦で負傷退場していたDF鎌田翔雅。
既に靭帯損傷の疑いということは聞いていましたが、正式なリリースがでました。全治7ヶ月とのこと…。
鎌田翔雅選手のケガについて(清水公式)
https://www.s-pulse.co.jp/news/detail/38628/
鎌田翔雅選手は11月26日(日) J1リーグ第33節 vs 新潟にてプレー中に負傷し、12月8日(金)に静岡市内の病院にて手術をおこなった結果、下記の通り診断されましたので、お知らせいたします。
右膝前十字靭帯損傷
全治までは7ヶ月を要する見込み
翔雅はこの試合に後半途中から出場。
直前に足を痛めたFW北川航也に変わって本職の右サイドバックではなく左サイドハーフという本来とは別のポジションに入りました。
そして出場後すぐ。ボールを競り合い、おそらく伸ばした足を着地した時点で膝に負担がかかってしまったのだと思われます。
一旦ベンチに退いた翔雅ですが、チームが1失点を喫したあとでピッチに復帰。またしばらくプレーをしていましたが、結局プレー続行が不可能となり交代をしていました。
この一連の顛末については以下の記事で驚くべきやりとりが記載されています。
後半悪夢3失点 残留決定は最終節へ J1リーグ第33節・清水(静岡新聞)
http://www.at-s.com/sports/article/shizuoka/spulse/game/430669.html
悪夢の始まりは、けがに泣かされた今季の清水を象徴した場面がきっかけだった。後半24分、途中出場したばかりの鎌田が右膝を負傷。ピッチ外で治療していた1人少ない時間帯に新潟にロングボールをゴール前に入れられ、1点差とされた。
小林監督はプレーの続行を「無理だ」と感じたが、治療したスタッフからは「いけそうだ」と伝えられた。鎌田を一度ピッチに戻したが、痛みは引かず31分に交代する判断ミス。鎌田を本職ではない左サイドハーフで起用し、FWに移ったデュークを再び左サイドに戻すなど、ピッチ内に混乱を招いた。守り切るためベテランDF角田を投入しようとした矢先に逆転された。
あのさぁ…(怒)。これがもし事実ならば、正直とんでもない話だと思いますよ。
プレー中の怪我だけに今回はメディカルスタッフは関係ないと思っていましたけど、問題はその後の判断。これは明らかに「誤審」ならぬ「誤診」でしょう。
メディカルスタッフは怪我を治す、できるだけ早く復帰させる、コンディションを整えさせる、といった仕事が重要と思いますが、選手に無理をさせないこともまた仕事のはずです。
たしかにその後、翔雅はピッチに戻って普通にプレーをしているようには見えましたが(ボールには触っていないかも)、怪我をした直後にあれだけ痛がっていた翔雅をピッチに戻す判断を監督にさせてしまったメディカルの責任は重いと思います。
こういうことがひとつあると、今清水で噴出しているメディカルの問題すべてに疑問符がついてしまいます。ほんとうに大丈夫なのかと。
シーズン中にDF犬飼智也が復帰目前でまた怪我をしたり、FW鄭大世も復帰後にすぐ怪我をしてしまったり、ということがありましたが、メディカルスタッフの判断は正確だったのでしょうか。
そして翔雅にも言いたい。なぜ、無理をしてしまったのかと。
昨シーズンも春先のセレッソ大阪との試合中に左膝の靭帯を損傷し、ほぼシーズンをリハビリに当てることになっていましたが、左右が違うとはいえ一度負傷した部位ですから、おそらくその場で靭帯かもしれないということは自分でもわかったのではないでしょうか。だとしたら自分から交代を言い出して欲しかった。
結局、一度ピッチに戻ったことで靭帯の損傷具合がひどくなったかもしれません。また、仮にピッチに戻ったあとで接触プレーなどがあれば、靭帯断裂というような取り返しのつかない怪我になっていた可能性もあります。
翔雅も人一倍責任感のある選手であることは百も承知ですし、しばらく欠場が続いていたためにあの大事な試合で貢献したいという気持ちは強かったと思いますが、大事な試合だったからこそ自分のためにもチームのためにも自ら身を引く判断もあってよかったのではないのかなと思います。
新潟戦は、翔雅の負傷がすべての原因だとは思いませんが、あの場面から3失点を喫し逆転負けとなりました。
結果的に翌週の最終節を勝利してJ1残留を決めましたが、残留争いを1週間先送りしてしまうことになり、場合によってはJ2降格になっていたかもしれません。
それだけあの場面のあのシーン、メディカルスタッフと翔雅自身の判断は場合によってはチームの来シーズンを左右する場面になっていた可能性もあります。
怪我人の多さ、メディカル体制の強化はフロントも認める対応が急務の懸案事項です。
いろいろとテコ入れはしている様子ですが、ここが改善されない限りチームが安定的な成績を残すことは出来ないでしょう。
逆にここが今シーズンのうちに改善されていれば、もっと上の順位は容易に達成できたはず。
もう何シーズンも続いている懸案事項だけに、今以上に本気での改善を望みます。
また、怪我をした翔雅は残念ながら来シーズンの開幕戦には間に合いそうもありませんが、彼のガッツあふれるプレーはチームには欠かせません。
2度目の長期リハビリは本当にキツイと思いますが、またピッチに戻ってこれるよう焦らずに治してもらいたいと思います。