20日深夜に放送されたLOCO!エスパルス2015の対談コーナー「飯行こか」では7月に新加入したFW鄭大世と今シーズンから清水に加入しているGK杉山力裕が対談しました。川崎フロンターレの同期入団という二人のサッカートークをまとめました。
リキ「エスパルスに来てどうですか?チームの印象というのは。」
テセ「来る前にリキにも相談していて、清水ってどうなのって。リキに会いに来たようなもんでさ。リキの推しがなかったら俺は清水エスパルスに来ていないだろうから。」
リキ「だいぶ熱望しましたもん。」
テセ「来る前は正直不安な方が多かったね。清水エスパルスに対してはすごくいい印象しかなかった。川崎フロンターレ時代にさあ、全然勝てなかったもんね。エスパって言ったら組織的にもすごいいいチームだったから。」
「だからすごいいい印象だったけど、今残念ながら降格圏にいるっていうので、降格圏にいるチームにはいるチームの理由があるから『あー、ちょっと自分が行ってどこまで変えられるのかな、どこまで期待されているのかな』とか思いながら、来てみたけど。」
「最下位のチームでも技術はあるし、縦に早いパスが入ってくるからすごいやってるサッカーは楽しかったし、すごい観客もいっぱいいるし、その前でやれるのはすごいやりがいがあるから。」
リキ「スタジアムの雰囲気はいつもいいっすよね。」
テセ「湘南戦も負けてすげえ悔しいけど、悔しいけど、心のなかには幸福感があふれているんだよね、正直。だからこの1ヶ月間は幸せ。」
今回はメシではなく、クラブハウスでアイスコーヒーでした…
リキ「テセさんの俺のフロンターレの時のイメージは「俺が俺が」だったのが、アシストするっていうか、周りが見えるようになったって言ってるじゃないですか。
それがどこで変わったのかなって。」
テセ「一昨年結婚して、去年の年末に子供ができて、そこが大きな分岐点になったなって自分の中で。川崎フロンターレの時はなんでもうまくいったじゃない。ゴール前で待っててもパスがどんどん来る。でも川崎フロンターレからステップアップしてドイツに行ったわけじゃん、2部とはいえ(ボーフム)。
そこに行ってぜんぜん違うのよね。全然感じが違うんだ。ケルンにいってもやっぱ簡単じゃないんだ。水原三星に行っても全然難しいんだわ。ゴールへの意欲で成功した自分がパスで成功できるかっていったらそのジレンマにずっと揺れとったんだ、海外に行った5年間。」
「だけど子供ができることによって30超えて先の(サッカー)人生も長く無いじゃん。だから、根本的に抜本的改革を自分の中でしなきゃいけないなと思って、ゴールへの欲を一切捨てようと思って。水原の監督がそれを求めてたんだ。そういうプレーヤーが好きだったんだ。」
リキ「周りをうまく使える選手とか。」
テセ「ゴール能力が落ちたっていったらおかしいけど、海外に行ってなかなかゴールが出来ないから、それ以外の部分で試合に出られる方法を探して今のスタイルがあるんだよね。」
リキ「そうは言っても、テセさんは俺の中では生粋のストライカーだから、そろそろ欲しいんじゃないかな、欲しているんじゃないかなっていうのが感じるっす。」
テセ「点取らなきゃ満足できないよね…でも、今は自分が取らなくても勝てばそれだけで全然嬉しいから。」
リキ「そこは変わったっすね。」
テセ「そこは変わってるよね。勝てばいいよね。昨日みたいに負けると(湘南戦)、自分にプレッシャーかかってくるし、考え過ぎちゃうところも相変わらずあるから。」
リキ「テセさん意外に繊細なんですよね。笑」
テセ「そう意外に繊細なの。ガラスのハートだからさあ。笑」
テセ「湘南戦を見て、すごい変わったと思わない?」
リキ「俺も思いました。」
テセ「メッチャ戦えてたよね、昨日は。最初に感じたのは、これは清水だけの問題なのか、Jリーグ全体的な問題かわからないけど球際にすごい弱いっていうのを常々言ってて、ここに来てやっぱり弱かったんだよね。練習中も。なんでそこ行かないの?って。」
「特にクサビのボールが入るときにそこがターンされたりそこを楽にさせたら攻撃が始まっちゃうんだから、そこはファールしてでも手を使わずに激しく行かなきゃいけないってところで全然来なかったりしてたから、いいのかなってターンしてたり。すげえ練習中からキレてたの。」
「で、練習の合間にもそこは強くいった方がいいって言ってて、俺が来てまだ一ヶ月しか経ってないけど、その部分で練習中からすげえみんな激しく行くようになったし、それがベースなわけじゃん、サッカーの。」
「それにドイツ語で「Zweikampf」ってルーズボール…『スラムダンク』じゃないけど、リバウンドを制すものがチームを制すみたいな奴があって、ルーズボールをとったら試合の主導権を握れるみたいな言葉があるんだわ。だから、ベースさえしっかりできれば今後も大丈夫って思ってる。」
リキ「ほんとに田坂さんになって、やっぱ練習中からぴりっとしている雰囲気の中で出来ているから。」
テセ「一人が一人分の力を出していては勝てないから。11人が11人分以上の、自分の役割以上のものをできるようにならなきゃいけないから、相手を削ってでも勝ち点3を絶対に取りに行かなきゃいけない。」
リキ「まあいま失点が多いっていうのも責任を感じているから、とにかく完封勝利。」
テセ「それだね。」
リキ「それが一つ流れを変えるきっかけになると思うので。一緒に戦いましょう!」
テセ「戦いましょう!」