2014年8月までチームの指揮を執ったアフシン・ゴトビ元監督が「エスパルスに対して報酬未払いに関する提訴を静岡地裁に起こしている」と静岡新聞が9/21付朝刊で報じています。
「元監督」と名前を出していませんが、ゴトビ元監督のことだってことはすぐにわかりますよね。なぜわざわざ伏せたの?
元監督がエスパルス提訴 未払い報酬9300万円求め 静岡(静岡新聞)
http://www.at-s.com/news/article/social/shizuoka/284001.html
2014年7月に監督の契約を解除されたサッカーJ2清水エスパルスの元監督が、残期間の報酬不払いは不法などとして、同クラブの運営会社を相手取り、82万5千ユーロ(約9300万円)の損害賠償支払いを求め、静岡地裁に提訴したことが関係者への取材で20日、分かった。
提訴は8月19日付。訴状によると元監督は2011年2月に契約締結。14年2月に16年1月まで2期約2年間の契約を更新した。
しかし、被告側が14年7月、一方的に口頭で契約の解除を伝達。「クラブ側の都合で契約期間満了前に契約打ち切りする場合、残期間の報酬を支払う義務がある」との契約に反し、14年9月以降の未払いの報酬を支払う義務がある、などと訴えている。
被告側は当初、報酬3カ月分(15万ユーロ)の支払いを提案したが拒否。元監督は、国際サッカー連盟(FIFA)に申し立てたが、却下されたため、同地裁に提訴したという。
運営会社の広報担当者は「現時点では提訴の事実も含め答えられない」と述べた。
記事はこれだけですし、契約の内容も現時点では分からないため憶測でしかものが言えませんが、監督が「辞任」ではなくクラブから「解任」された場合には相応の違約金が必要になるはず。
「大榎克己元監督(当時)を解任できないのは違約金がかかるから」といううわさも出たくらいですので、ゴトビ元監督にも当然、契約の中で違約金の条項はあったと思われます。裁判になったのであれば、その点詳しい話がもっと出てくるでしょう。
しかし、さすがに1年半もの長期契約を残して解任をするのに、違約金が3か月分というのは安すぎるのではないかと。短縮するにしてもせめて1年分は保証しないと、誠意がある対応とは言えないと思いますし、そう思わなかったからこそゴトビ元監督も提訴をしたのではないでしょうか。
裁判となれば愛するクラブには頑張ってもらいたいとは思いますが(被告側って表現もショックだなあ)、場合によってはクラブが蒔いた種ともいえるこの訴訟内容。
結果的に当時は現場以上にフロント(前経営陣)の方が迷走状態だったのでは?と思わざるをえません。
2015年から就任している現在の経営陣である左伴茂雄社長は当時はおりませんでしたが、社長に就任する以上は就任する時点でこういった問題が内在していたことは知っていたはずで、どのように対処をするのか注目したいと思います。
また、小林伸二監督のもと一丸でJ1昇格を目指している現場のチームに大きな影響が及ばないことを願います。
以前の記事で「降格を機に膿を全部出し切り…」という話をしたと思いますが、まだ膿がたまって出し切れていなかったとは。2014,15シーズンは本当に暗黒期なんですね…。