移籍市場が開く時期ということでこういう話は出てくるだろうと思いましたが…MF金子翔太がジュビロ磐田に期限付き移籍することが発表されました。
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金子翔太選手 ジュビロ磐田へ期限付き移籍決定のお知らせ(清水公式)
https://www.s-pulse.co.jp/news/detail/47533
このたび、金子翔太選手が、ジュビロ磐田へ期限付き移籍することが決定しましたので、お知らせいたします。尚、契約期間は2021年7月14日~2022年1月31日までです。
金子 翔太 (Shota KANEKO) MF 30
【 出身地 】
栃木県【 生年月日 】
1995年5月2日【身長/体重】
163cm/58kg【 選手歴 】
JFAアカデミー福島
- 清水エスパルス(2024)
- 栃木SC(2015.8月※育成型期限付き)
- 清水エスパルス(2016)【代表歴】
U-16・U-17・U-18・U-19日本代表【2021成績】
J1リーグ(5試合/0得点)、リーグカップ(7試合/1得点)、天皇杯(2試合/0得点)【通算成績】
J1リーグ(135試合/20得点)、J2リーグ(27試合/5得点)、J3リーグ(18試合/3得点)、リーグカップ(19試合/2得点)、天皇杯(17試合/2得点)【コメント】
『このたび、ジュビロ磐田に期限付き移籍することになりました。4チーム降格というイレギュラーなシーズンの中、移籍を承諾してくださったクラブにとても感謝しています。今シーズン、なかなかチームに貢献できず、皆さんの期待に応えられなかったこと、自分の力不足を痛感しています。試合に出場した際には愛のある声援で背中を押し、試合に出ていなくても、30番のグッズを身につけ、応援してくださっていたサポーターの姿に心を震わされました。皆さんの今までの声援は、僕の脳裏に焼き付き、全身に伝わっていて、今後の活力、エネルギーとして残り続けます!チームは変わりますが、少しでも気にかけていただけたら嬉しいです。エスパルスの幸運を誰よりも願っています』
ダービーマッチで火花を散らす、同じ静岡県に拠点を置く磐田への移籍。いわゆる「禁断の移籍」ですが、過去にはDF安藤正裕が清水から磐田に、DF山西尊裕が磐田から清水に、FW西野泰正が磐田から清水に(期限付き移籍)、というパターンがありましたが、いずれも15年以上前の話です。
ここ数シーズンはカテゴリーが異なり直接対戦もありませんので、いうほど「禁断の」と感じない人もいるかも知れませんが、やはりライバル視する相手であることには変わりありませんので、通常以上に驚きの移籍となりました。
翔太にとっては2015シーズン途中に栃木SCへ期限付き移籍して以来の2度めの期限付き移籍となります。
翔太は身長163センチと小柄ながら、抜群の攻撃センスやテクニックを持つだけではなく、豊富なスタミナを生かした前線でのチェイシングでもチームを助けることの出来る選手。
ポジションとしては主に右のサイドハーフですが、左サイドやトップでもプレー可能です。
2016シーズンにはチームが初のJ2リーグを戦いましたが、このシーズンから大きく飛躍。J2最終節の徳島ヴォルティス戦では決勝ゴールを決め、清水のJ1復帰に貢献しました。
J1に復帰した2017シーズン以降、レギュラー格の選手に成長し、コンスタントに試合に出場。2017シーズンにはJ1リーグの通算20,000ゴールを記録。そして2018シーズンにはリーグ戦でふた桁の10ゴールを決め、さらなる飛躍が期待されました。
しかし、成績的には2018シーズンを最後にゴールは減少。チームの成績が上向かなかったこともありましたが、翔太が得意とするようなポジション・戦術とのミスマッチが指摘されました。
そして今シーズン、「ブレイク」することを目指して臨んでいましたが、補強等で選手層が厚くなってきたなかで競争が激しくなり、また引き続きチーム内でのミスマッチも指摘され、なかなかチャンスに絡めない状況が続いていました。
今シーズンはここまでリーグ戦では5試合に出場し、先発は2試合。ゴールやアシストはありません。なお、YBCルヴァンカップではPKで1ゴール決めています。
たしかにここ数シーズンは余り目立つ活躍ができていなかった翔太ですが、高いポテンシャルを持つ選手だけにポジションや役割を変えることで再度ブレイクすることは十分期待できます。
個人的には今シーズン、MF鈴木唯人が使われているようなFWチアゴ・サンタナとの2トップまたはシャドーで使われれば、おそらくゴール・アシストで活躍していたのではないかと思っていたのですが…。
ライバルチームへの移籍は本人にとっても大きな覚悟があったはずですし、本人だけではなくフロント含むチームとしても大きな決断だったでしょう。
この期限付き移籍がきっかけで再び翔太のトップフォームを取り戻せたらと、期待したいと思います。